アメリカでの生活

ヘボンさんは1815年にアメリカのペンシルバニア州ミルトンという場所で生まれました。今から約200年ほど前のことです。

お父さんは弁護士、お母さんは牧師の娘でともにプロテスタントのクリスチャンでした。

ヘボンさんはとても優秀な子供で、16歳で大学に入るほどだったようです。大学で医学を学びながら、聖書を読み、キリスト教を心から信じるようになりました。

大学を卒業し、クララという女性と結婚をします。クララも敬虔なクリスチャンでした。2人はアメリカで普通の信者として生きることよりも、海外でキリスト教を知らない人のために、宣教することを選ぶのです。

家族や周囲の反対を押し切り、2人で中国に向かいました。

当時、アメリカから中国へは帆船があるのみ。片道3ヶ月もかかったというのですから今では考えられない旅です。



途中クララは身ごもっていた子供を流産し、その後恵まれた男の子もシンガポールで亡くしてしまいます。2人もマラリヤという恐ろしい病気に侵されるなど、5年の間、試練の日々を送りました。

病気のために帰国した二人でしたが、またも悲劇に見舞われます。新しく生まれた男の子をまたもや病気でうしなってしまったのです。

2人の悲しみはどれほどだったでしょうか。絶望で神を恨んだりはしなかったのでしょうか。

いいえ、それどころか、アメリカに帰って4年後、今度は日本へ宣教のために出かけることを決心します。

開業医として成功し、名声と富を手に入れていたヘボンさんでしたが、その二つを捨てて神の教えを広めたいと考えたのです。

日本へ宣教するために売り払った家財の額は、なんと1万ドルという額に上ったということです。
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